中古機械の対中輸出 |
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◎中国向け中古車輸出
(説明)
中国は1994年に公布した「自動車産業政策」の中で、中古自動車と中古オートバイの輸入を禁止しています。
しかし、輸入パーツ組立の形式をとって不法に持ち込まれる車が後を絶たないため、「自動車、オートバイの不法組立禁止に関する通告の実施細則」(2000年1月1日施行)を公布しました。その第8条に中古自動車と中古オートバイの輸入禁止が重ねて規定されています。
最近でも中国への中古自動車輸出に関するお問合せが多いので、実施細則を掲載します。
「自動車、オートバイの不法組立禁止に関する通告」実施細則
第一条 「自動車、オートバイの不法組立禁止に関する通告」にもとづいて本実施細則を制定する。
第二条 国家機械工業局は現行の「全国自動車、民用改造車、オートバイ生産企業及び製品目録」(以下「目録」という)に
ついて整理を行い、併せて速やかに新たな「目録管理規則」を制定する。
第三条 自動車、オートバイのキーパーツを輸入申請する生産企業は、国が認可したプロジェクトに決める車の型式にもとづいて、製品の輸入管理ルートと手続に従い、対外貿易経済合作部(以下「外経貿部」という)に自動車、オートバイのキーパーツ輸入申請書を提出する。
外経貿部は自動車、オートバイのキーパーツ輸入申請を審査し、「輸入割当証明書」または「機電製品輸入登録書」を発行する。一型式一証明書を実施する。
「輸入割当証明書」と「機電製品輸入登録書」は修正してはならない。
第四条 外経貿部と外経貿部が権限を授与した許可証発行機関は「輸入割当証明書」により「輸入許可証」を発行し、かつ備考欄に「輸入割当証明書」の番号を注記する。
権限を越えて「輸入許可証」を発行してはならない。越権して発行した場合は、主管部門と当事者の責任を追及しなければならない。
第五条 自動車、オートバイのキーパーツの輸入を申請する生産企業は、国が指定する自動車、オートバイ部品の通関港で輸入納税手続を行う。
税関は「輸入割当証明」と「輸入許可証」または「機電製品輸入登録書」により、自動車、オートバイのキーパーツの通関を行い、かつ「関税納税証明書」と「貨物輸入証明書」を発行する。一型式一証明書を実施する。
第六条 有効な「輸入割当証明書」と「輸入許可証」または「機電製品輸入登録書」を所持しない者、または指定港以外で自動車、オートバイの輸入キーパーツを荷受する者は、税関が税関法などの関係規定により処罰する。
第七条 下記のいずれかの一つは、自動車、オートバイの不法組立行為となる。
1.「目録」に列記されていない企業が輸入キーパーツを利用して自動車、オートバイを生産する場合。
2.「目録」に列記された企業が輸入キーパーツを利用して自動車、オートバイを組立る際、当該プロジェクトが国の認可を経ていない場合。
または、国の認可を経ていても、外経貿部が発行する「輸入割当証明書」または「機電製品輸入登録書」及び許可証発行機関が発行する「輸入許可証」及び税関が発行する「関税納税証明書」、「貨物輸入証明書」を提供できない場合。
3.上記の証明書を所持していても、生産する製品と輸入を認可された型式、数量、規格または用途が合致しない場合、または規定どおりに上記証明書を使用していない場合。
4.生産企業が国の認可した輸入キーパーツを採用して生産した自動車、オートバイが、キーパーツの総和とそれ以外の輸入パーツの総価格がもとの輸入車型式の60%を超え、かつ完成車の輸入証明と完成車納税証明がない場合。
第八条 国は右ハンドルの自動車と中古自動車、中古オートバイの輸入を禁止する。法執行部門は発見次第、密輸として没収し、かつ解体し、完成車として販売してはならない。公安交通管理部門は上記車両にプレートナンバーを与えてはならない。国は修理用の自動車シャーシーの輸入を認可しない。
第九条 スクラップの名目で中古自動車とその部品を輸入する場合は、プレスした後に輸入でき、かつバラ積みにしなければならない。さもなければ税関は通関を受け付けない。
第十条 国の工商行政管理局は自動車のシャーシー、エンジン、オートバイのフレーム、エンジンを輸入して生産する車両について番号登録制度を実施する。「目録」に列記する企業が上記の輸入パーツを利用して車両を生産する場合、「輸入割当証明書」と「輸入許可証」または「機電製品輸入登録書」及び「貨物輸入証明書」と「関税納税証明書」を持ち、合法的生産自動車車輌識別番号(またはシャーシー番号)とエンジン番号、オートバイフレーム番号とエンジン番号を国家工商行政管理局に登録し、調査に備える。
第十一条 密輸、輸入証明書のないもの、不法組立車輌に国産車商標や国産車「合格証」を使用するものは、国産車「目録」不正使用行為であり、密輸、輸入証明なし、車輌不法組立として没収する。
国の機械工業局は不正に使用された「目録」内の国産車輌の車型について、車輌識別番号報告制度を実行する。具体的方法は国家機械工業局と公安部が別途制定する。
第十二条 公安交通管理部門は国の認可した輸入キーパーツを利用して組立てた自動車、オートバイ及び不正使用された国産車「目録」の自動車、オートバイについて、国家機械工業局が「目録」及びそのレーザーディスクデータにもとづいて登録を行う。規定に合致しない車輌は没収する。
公安交通管理部門は不法組立または不正目録使用の疑いのある車型式を発見次第、速やかに国家機械工業局に調査と証明書をとりつけなければならない。
第十三条 公安、税関、工商行政管理等の法執行部門が調査取得した不法組立車輌はすべて没収し、没収した部門が処理する。各執行部門は公安部、税関総署、国家工商行政管理局の「新版『密輸自動車、オートバイ没収証明書』使用に関する通知」(公通字[1995]20号)の規定にもとづいて没収手続と没収不法組立車輌証明書を申請受領する。
不法組立車輌証明書管理の便宜をはかるため、その証明書についても「密輸自動車、オートバイ没収証明書」を使用し、一車一証明書とする。
第十四条 「密輸自動車、オートバイ没収証明書」は国家工商局、税関総署、公安部がシステムに従って審査発行する。税関総署、国家工商局は毎月発行した「密輸自動車、オートバイ没収証明書」の数量、番号、ブランド型番、ボディ色、エンジン番号、シャーシ(フレーム)番号、没収裁定証明文書番号、発行期日等を公安部に報告し、公安部は集計した上で「全国輸入機動車コンピュータ照合システム」を通じて各地の公安交通管理部門に通知する。
第十五条 法執行部門が没収した不法組立自動車、オートバイは「公安部、税関総署、国家工商行政管理局の『国務院弁公庁輸入自動車プレート証明書管理強化に関する通知』の徹底に関する通知」(公発[1993]7号)の規定に従って、国が指定する販売部門に渡し、統一的に販売する。自動車、オートバイの不法組立に従事する当事者に販売することを禁止する。
第十六条 没収処理した不法組立の自動車、オートバイは、公安交通管理部が「密輸自動車、オートバイ没収証明書」と国が指定する販売部門の販売インボイスにより、かつ公安部の通報と照合して間違いがないことを確認した上で、登録登記する。上記の手続をしていない車輌については、公安交通管理部門は登録手続を行わず、規定に従って没収する。
公安交通管理部門はこれらの車輌について密輸自動車、オートバイ没収関係規定に従って統計をとる。
第十七条 不法に組立てた自動車、オートバイを生産、売買した者については、情状を見て下記の処罰を与える。
1. 工商行政管理機関が不法組立の自動車、オートバイを押収した場合、全販売金額を没収し、未販売車輌と輸入した自動車、オートバイキーパーツを没収する。
2. 工商行政管理機関は自動車、オートバイの不法組立の生産と販売に従事する者に、生産、販売金額の倍以上の罰金を課し、情状が重大な場合はその営業許可証を取消す。
3. 犯罪を構成する関係者については、司法部門に移し法により刑事責任を追及する。
4. 国家機械工業局は「目録」内の企業が自動車、オートバイの不法組立に従事した場合、または自己の製品商標、名称、型番、製品合格証等を売却、提供する方式で自動車、オートバイの不法組立に関与した場合は、当該車型式製品の目録取消、一部車型の製品目録取消、生産企業と製品目録の取消に処す。
「輸入割当証明」、「機電製品輸入登録書」、「輸入許可証」、「関税納税証明書」、「貨物輸入証明書」、「「密輸自動車、オートバイ没収証明書」を偽造、変造、売買した場合は、「刑法」第280条の規定にもとづいて処罰する。
上記証明書を譲渡、改竄、無断使用した場合、その他の関係規定により処理する。
第十八条 不法組立自動車、オートバイの没収金額と罰金の上納は、財政部「処罰没収財物と収賄回収金の管理方法」[(86)財預字第228号]、「罰金代理徴収管理規定」(財預字[1998]201号)の規定にもとづいて実施する。
第十九条 工商行政管理、公安、税関などの執行部門は互いに協力し、適時情報を交換し、自動車、オートバイの不法組立に効果的な打撃を与えなければならない。
第二十条 執行部門の職員が本細則に違反し、職権乱用、職務怠慢の行為があった場合、情状に応じて行政処分を行い、刑法に触れる場合は、司法機関に移し法により刑事責任を追及する。
第二十一条 本細則に言う自動車、オートバイのキーパーツとは自動車のシャーシ、自動車のボディ(運転席を含む)とエンジン、オートバイのフレームとエンジンをいう。
第二十二条 これまでに各部門が出した文書が本「実施細則」が抵触する場合は、本「実施細則」の規定に準じる。
第二十三条 本細則は対外貿易経済合作部が関係部門と協議して解釈の責任を負う。
第二十四条 本細則は2000年1月1日より施行する。
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